床柱は、床の間の要ともいうべき銘木で、床の間と床脇の間におかれる一番太く目立つ柱のことです。ただし、大黒柱のようなイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、柱としての役割よりも、床の間を飾るものとしての役割の方が、床柱にとっては重要となります。
床柱に利用される銘木は非常に多岐にわたり、コクタン(黒檀)やシタン(紫檀)などの唐木類、四角い形状を持ち、松柾や杉柾、欅などを使った角柱類、丸い形状を持ち、杉磨丸太や絞丸太などを使った丸太類、木の皮が付いた状態のままの状態で利用した、桜や椿、香節などの自然木、また木の代わりに竹を利用した銘竹などもあります。
和室の真行草によって、利用される銘木の種類にも幅があります。
唐木とは、熱帯地方から輸入された外材のなかで、銘木に値するものをいいます。主な唐木としては、紫檀(シタン)、黒檀(コクタン)、白檀(ビャクダン)、鉄刀木(タガヤサン)、花梨(カリン)、パオローサ、ソノクリン、ブビンガ、チーク、マホガニーなどがあり、堅い材質と、美しい光沢を持っているのが特徴です。
銘木として床柱や床框などに使われる他に、楽器や高級家具などにも使われます。